*さすがにこのブログを見る日本の方はいないと思うが…一応前に置きます。この文は同じブログに掲載した短編「光輝之人」の訳です。力不足と翻訳上の都合で多少ニュアンスが変わったところがあります。一語一語で対照したら合致しないことあるのでお許しください。(雖然不覺得會有日本人看到這篇文總之寫在前面,本文是之前貼過的短篇「光輝之人」的翻譯,因為我的能力不足以及翻譯上的方便性,多少和原文有微妙的差異,如果一一對照的話難免會有不一樣的地方,敬請見諒。)(然後看過那篇的中文讀者可以不用努力把這篇看懂!XD)
*アニメ12話のネタバレ注意。(本文含有動畫第十二集的劇透。)
*友のウレタヤマトさん…じゃなくて、Aさんへの誕生日プレゼントです!お誕生日おめでとうございます!私頑張りました!誤字・誤訳・文法ミスがあれば、こっそり教えてください!こっそり訂正いたします!(這是給友A的生日禮物,祝你生日快樂!我盡力了QDQ 如果有什麼錯字啦翻錯的啦文法錯誤啦,就偷偷告訴我,我再來偷偷改掉!)
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ヤマト、輝く者よ、どうか、新しい世界を。
「だが、私はきさまの言う輝く者ではなかった」
高いところから冷たい視線で見下す人は、子供のときと少し似ているが、すでにすべての光を失った。大和が選んだ未来は真っ暗だ。あらゆる可能性を失った。
――彼をも抹殺した。
自分はいつから思考能力と感情をえたのか、アルコルは分からない。そう意識した瞬間、プログラムであって、機械であった自分は、この世界のために憂い始めた。
何かをして未来を変えなければ。何かをして、この世界をポラリスの審判から逃せて、生き延びなければいけない。
傍観者である自分は何もできないから、この世の中で最も輝いている光を探し、アルコルは峰津院大和を見つけた。
超絶した能力は大和が選ばれた理由、そして、諦められた理由でもあったかな。
大和は能力を信じ過ぎ、求め過ぎた。大和は自分なら新しい世界を作れることを確信した。この選択肢の中で、抹殺されたすべての可能性は自ら背負う。背負えると確信した。
だがアルコルはそう思わない。
人間の心は弱いんだ。思うより強いけど、思うより弱いんだ。このことは大和と知り合って、そして響希と知り合ったから、ようやく分かってくることだった。
大和は強く見えても、果たして暗い未来を背負えるのだろう?大和と違って、周りの人ばかり配慮して、自分の力不足に泣き出して、弱いと見える響希の心は、かえって強かった。彼が望む未来は、これまでの選択と変わらなくとも、可能性が溢れている。
響希は誰かを抹殺しようとしない。響希は寛容だ。響希のタマシイは光が溢れている。
――輝く者。
結局アルコルは選びなおし、響希に未来を託した。
大和はこの選択にどう思うのだろう。大和の態度は変わらなくて、昔のように、冷淡に、冷たく、硬かった。見てくるときに、あの目も変わらずに、ささやかな感情さえ入ってなかった。
アルコルの選択に大和は悲しいと思ったことあったのだろうか。自分から大和を諦めたのに、一緒にいたとき全然楽しく思わない、と否定されていたとき、本当に傷ついた。
傷ついた表情はどうなるのだろう?分からないから、アルコルは笑うしかない。
戦いの中で酷く傷ついたのは体、なのになぜ痛く感じるのは心だろう。これが人間の感情なのか。自分もいつか人間が感じられるすべてを感じるのか。そうなれば大和の考え方を完全に理解できるのか。
そうなれば、大和は理解してくれるのか。
「君は並外れた才能をもって生まれてきた。普通の子供とは違う自分に超越者としての責任に雁字搦めにされているんだ。だから興味深くて……好きになったのだけれどね」
アルコルは立ち上がって、大和を見上げた。
大和は相変わらず冷たい視線で見下した。
「黙れ。私の勝ちだ」
「そうだね。だけど、君を止めないと、君がヒビキを殺してしまう」
ワイヤで力強く二人を縛って、大和は信じられなさそうに声を漏らした。
「きさま……!」
「ごめんね、ヤマト」
ごめんね。君の人生を壊したことに、君を間違った道に歩ませたことに、勝手に君が新しい世界を作れると信じ込むことに、君に重荷をかけたことに、勝手に君を諦めたことに……君と友たちになったのに、一度も君を笑わせなかったことに。
ごめんね。君が好きなのに、今更自分の気持ちを分かってきた。
そのまま心を言葉にできれば、君に教えたいのだ。どんなに暗闇に染められても、君はこの心の中の輝く者だよ。暗い夜空を引き裂く最も輝いている光のように、すべての注意を引き付ける。
ヒビキがよりいい選択と知っているのに、彼を導き、育ち、助けなければいけないと知っているのに、ずっと君に引かれる。ずっと君を見つめている。
でも今何を言いようとも、君は信じてくれないのだろう。もう変わらないのだろう。
だから、ヤマト……
「アルコル……心中するつもりか!」
大和は質問して、必死に縛りを解けようとした。アルコルは微笑んで、彼の名前を呟いて、頑固に地面から引き上げた。
駆けてきた響希はやめろと叫んだが、アルコルは決然と大和を自分の能力範囲内に押さえて、エネルギーを凝集させる。
硬くて冷たい布の向こうから、大和の体温を感じられる。
ヤマト、暖かいな。ずっとそう抱き締めたかった。必死に逃げようとしなければなおさら良かった。
でももういいよ。もう終わるのだ。すべてが終わるのだ。この間違った選択も。
最初から大和の輝きに引かれたことも、彼を選んだことも、後悔しなかった。唯一後悔したことは、彼に与えたものは辛さと重荷以外何もなかった。
だから、すべてを終えないと。
未来は響希に託した。響希なら素晴らしい世界を作れるのだろう。幸せな世界で、誰も子供が背負えない重荷を背負わなくていい。誰も響希のように、共に戦える友たちを持っていて、一緒に困難を乗り越えて、一緒に笑える。
そんな世界だったら……
アルコルは大和を堅く抱き締めて、満足そうに微笑んで、目を閉じた。
エネルギーは体の中から爆発して、爆音が響いて、意識が消えてゆく。
大丈夫だ。響希は輝いている光をもっている。必ず……必ず……
ヒビキ、輝く者よ、どうか……
アルコルに縛られたとき、大和はふっと子供時代のことを思い出した。
最初はアルコルの身分だからそばにいることを許したが、だんだん慣れてきた。アルコルは愚かな人々たちと違う。たまに常識がないときもあるが、それは単純や不器用ではない。
アルコルは精密なプログラムであり、冷たく、人間性を持たないものである。
小さい大和は、自分とアルコルのどこかが似ていると感じた。
そして、自分はだんだん冷淡になっていくが、アルコルは暖かくなってくる。まるで、アルコルが人間で、自分がプログラムのようだ。
それでも構わない。この腐った世界に変革が必要だ。この手で新しい世界が作られ、あの世界の闇を全部背負えば、きっと輝く世界になるのだろう。
アルコルの望んだような世界だ。
アルコルに諦められることは考えもしなかったが、それでも構わない。どうせアルコルは世界を変える力を持っていない、あの曖昧な言葉で、他の有能たるものを説得するだけだろう。この世には自分以上の有能な人間はいない。これ以上の選択はありえない。
この選ばれた未来は真っ暗だと?ほざけ。今のような、ポラリスの審判が下す世界をも最善だというのか?
構わない。もう決めた。一人であっても、誰であろう、アルコルであろう、と敵対しても、目標を必ず貫く。
自分がアルコルの求めている輝く者であるかどうか、別に構わない。
あの思われていた輝く世界だけは、必ず……
窓の外に花びらは風につられて散りゆく。幼い大和は見上げた。アルコルは微笑んでいるが、あの微笑の意味を理解できなかった。
「今なら分かるよ、私は、きっと君となら、素晴らしい未来に行けると思っていたんだろうね」と、アルコルの声はいつものとおり、優しかった。
だがあの話の意味を理解できなかった。
「ヤマト、どうか、新しい世界では……」
アルコルは光の中で消えてゆき、大和は必死に目を開いた。
私はここで死んでいけない……新世界……私は新世界を作らなければ……私はここで――私はここで死んでいけない!
ヒビキ、輝く者よ、どうか、新しい世界を。
輝く新世界を、素晴らしい新世界を。
必ず……必ず。
ヤマト、どうか、新しい世界では……幸せに。